相談内容
納品された樹脂・プラスチック製品(装置内で絶縁体として樹脂・プラスチックを利用)は樹脂・プラスチック部品単体では品質上問題はなかった。 けれども、装置に搭載して実際に稼動させてみると、樹脂・プラスチック製品が溶けてしまうトラブル(ゲル化)が発生した。トラブルが発生した原因の解明と解決のための提案を行ってほしいということで問い合わせを受けた。
トラブルの概要・背景
実際のトラブルの現場を見てみると、 樹脂・プラスチック部品が高温なヒーター付近で使われているにもかかわらず、誘拐防止のための樹脂・プラスチックの冷却が不十分であることが分かった。樹脂・プラスチック部品単体で求められる機能にばかり目が行き、装置全体として必要な要求を考慮できていないことが問題であった。
提案事例内容
装置全体から各部品に必要な条件を改めて整理し、樹脂・プラスチック部品単体ではなく装置全体からみて要求される温度条件を洗い出した。 その上で、この装置内で活用してもゲル化しない、耐熱温度が高い樹脂・プラスチック材料を選定、提案した。
結果・補足情報
樹脂・プラスチック加工品単体ではなく、装置全体から求められる仕様に基づき樹脂・プラスチック製品の提案を行ってもらえたことに高い評価をいただけた。 また、樹脂・プラスチック加工品交換後は、ゲル化のトラブルも発生しなくなったため、それにより製造工程に弊害が発生することもなくなったとのことであった。
樹脂・プラスチック加工品に関わらず、部品加工の発注時は、部品単体として求められる仕様はもちろん、 使用する環境全体を正確に把握して仕様を決定することが重要です。樹脂・プラスチックの場合は、熱による影響を大きく受けてしまうため、特に正確な現状把握を行うことが重要です。