プラスチック・樹脂部品の試作~量産までの一貫製造工場

樹脂(プラスチック)Q&A

5. 用語関係の疑問について

耐衝撃性とシャルピー衝撃強度について知りたい。

設計に必要な衝撃強度・衝撃試験  (文献からの一部紹介)

われわれが設計に必要な衝撃強度はエネルギー値ではなく、実際には応力値であり、あるいは
破壊靱性である。また、特定の形状の切欠きに対してしか使えない値でも困ることになる。
衝撃破壊時の応力を測定できるようにした衝撃試験を計装化衝撃試験といい、・・・
(成沢郁夫書「プラスチックの強度設計と選び方」 初版 工業調査会発行KBOOK57)

シャルピー衝撃強度について
①打撃速度は、約3m/sです。
②製品のグレード毎の衝撃強度を比較したい場合等で、比較判断の指標となる一般物性値と考えられます。
③上記文献でも記載の通り シャルピー衝撃強度は、計装化の特性値ではなく、
「プラスチック板の面衝撃性能との相関はない」と言えます。
④プラスチック板の面衝撃試験を行わない限り、相関は求められません。

プラスチック板(塩ビ等)の耐衝撃性について
①プラスチック板の面衝撃は以下の影響因子が考えられます。
・衝撃物体の形状
・環境の温度
・板の固定(支持)方法・スパン距離
・板の厚み分布
・その他
②面衝撃は、超高速度下で 引張と圧縮が作用(発生)する挙動です。
・ハイドロショット衝撃試験(強制破壊試験)
一例として0.5~15m/sの打撃速度の設定が可能な装置が販売されています。
材料特性の評価に使用することが主体と考えられますが、用途に近い衝撃試験と 考えられます。
しかし、実際の製品等で実験を行うことが最良策と思われます。

よくあるご質問を投稿