プラスチック・樹脂部品の試作~量産までの一貫製造工場

寸法変化(高温環境での保管)

事例に関連する材質PTFE 、アクリル 、塩化ビニル
事例に関連する物性線膨張係数 、耐熱性(連続使用温度)
事例に関連する加工方法特になし
事例に関連する業界食品・飲料業界

相談内容

他社の樹脂・プラスチック製品を倉庫で保管していたが、いざ樹脂・プラスチック部品を利用するという段階で、寸法にズレが生じた不良品が含まれていることが分かった。 至急不良品分の樹脂・プラスチック部品の製作をお願いするとともに、こうした問題画発生した原因も調査してほしい。

 

トラブルの概要・背景

樹脂・プラスチックの不良品分の製作とともに、原因の究明も行った。 調査の結果、樹脂・プラスチック部品を長期間保管を行していた倉庫の、保管条件に不備があることが分かった。なぜなら、 夏季には倉庫内の温度が大きく上昇し、樹脂・プラスチックの寸法変化を招いてしまっていたためである。こうした過酷な環境で樹脂・プラスチック部品を保管してしまっていたことが問題の根本的な原因であった。

 

提案事例内容

樹脂・プラスチック製品の納品を迅速に行った。 また、樹脂・プラスチックの特性を十分把握しないまま保管してしまっていたことが問題の原因であった。 そこで、樹脂・プラスチック材料の特性とともに寸法変化を発生させないための注意点の説明を行った。 特に、長期保管で加工歪の残留応力が寸法を変化させてしまうことから、樹脂・プラスチック部品は可能な限り長期保管はしないようにするようご提案させていただいた。

 

樹脂切削加工.com事例(選定ミスで発生する困りごと-寸法変化-高温環境での保管)

 

 

結果・補足情報

■線膨張率が求められる背景

熱膨張と寸法変化は、樹脂・プラスチック部品を用いる精密機械の設計においては避けて通れない重要な課題で、樹脂・プラスチックの部品を用いる一般機械の設計においても思わぬ落とし穴になる課題です。実際の樹脂・プラスチックの加工現場において、熱による樹脂・プラスチック部品の寸法変化は使用環境の把握から始まりますが、多数の起因要素が絡み合っていることが多いため課題は限りなくあると言えます。

■熱膨張率(線膨張率)

熱膨張率は、温度の上昇によって物体の長さ・体積が膨張する割合を、1K(℃)当たりで示したものです。熱膨張係数(ねつぼうちょうけいすう)ともいい、単位は 1/K です。温度の上昇に対応して長さが変化する割合を線膨張率(線膨張係数)と言う。 また、同様に体積の変化する割合を体積膨張率と言います。

 

金属と異なり、樹脂・プラスチックは保管温度によって寸法変化を起こしてしまいます。 このことを意識し、樹脂・プラスチック部品の適切な管理を行うことが無駄なコストや納期削減を実現するために重要です。

 

 

樹脂切削加工.comでは、1個から試作対応、短納期の樹脂切削・プラスチック切削加工を承ります。PEEK、PPS、テフロン(PTFE)等の樹脂・プラスチック材質に関するご相談もお待ちしております。お気軽にお問合せください。

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