事例に関連する材質 | アクリル 、POM 、塩化ビニル 、PC |
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事例に関連する物性 | JISの板圧規格を参照 |
事例に関連する加工方法 | フライス(MC) 、旋盤(NC) |
事例に関連する業界 | 医療機器業界 、運搬・輸送機器業界 |
相談内容
指定の樹脂・プラスチック材料を加工して、こちらが求める樹脂・プラスチックの加工精度の製品を作ってほしいという依頼を受けた。 その際、加工する樹脂・プラスチック材料は、JIS規格に適合した材料の指定がなされている程度で、決して細かな指定はなされていなかった。
トラブルの概要・背景
樹脂・プラスチックはJIS規格適合品であっても、金属の水準で考えれば、板厚に大きなバラつきがある。 そのため、樹脂・プラスチックに高精度な加工(Oリングの溝加工等)を施す必要がある場合、板圧のバラつきが原因で、樹脂・プラスチックの加工精度にムラが生じ、要求水準を下回ってしまうケースが多々ある。
提案事例内容
樹脂・プラスチックの規格と金属の規格には大きな違いがある点を説明、現在の依頼内容では、樹脂・プラスチックで求める加工水準を満たせないことをご理解いただいた。 その上で、樹脂・プラスチックで要求水準をクリアするためには、前処理で表面を一度平坦にした上で樹脂・プラスチック加工を施す必要があることを提案させていただいた。
結果・補足情報
樹脂・プラスチックの知識不足が原因で失敗してしまうリスクを未然に回避させてもらえたことと顧客視点で優れた提案をおこなってもらえたことに高い評価いただけた。 また、他の樹脂・プラスチック加工業者がまねができない樹脂・プラスチックの材質・加工技術両面に関するノウハウに精通している点も評価いただけた。
樹脂・プラスチックはJIS規格適合の材料でも厚さ許容が大きく、金属の規格の水準では規格外になってしまう水準です。 このことを事前に理解し、必要に応じて樹脂・プラスチックに前処理を施すなどの判断をくだすことが、 樹脂・プラスチック製品で高い加工精度を確保するために重要です。