事例に関連する材質 | PTFE 、PP 、PE 、PPS 、PEEK 、PAI |
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事例に関連する物性 | 耐熱性(連続使用温度) 、耐薬品性 |
事例に関連する加工方法 | シール面仕上げ(手仕上げ・機械) |
事例に関連する業界 | 医療機器業界 、半導体業界 |
相談内容
設計者の考えている通りの仕様で樹脂・プラスチックの加工を発注したところ、 届いた樹脂・プラスチック加工品の見積もり金額は予想以上に高額なものであった。これでは予算にまったく合わないので、もう少しコストを落として適正な金額にできないか、相談に乗ってほしい。
トラブルの概要・背景
設計者の指定どおりの仕様が、樹脂・プラスチック部品の全体に高いレベルの面粗度を施す仕様であった。正直なところ、これでは、過剰品質でありコストが高くなりすぎてしまうのは仕方がないという水準であった。
提案事例内容
ヒアリングにより、設計者が行おうとしていることや樹脂・プラスチック加工品に対して本当に求めている仕様を明確にすることからスタートした。 その結果、高い面粗度を実現する必要がある範囲は当初の依頼範囲のごく一部分のみで十分であることが分かった。(逆に言えば、それ以外の範囲では低い水準の樹脂・プラスチック加工に切り替えても問題がないことも分かった。) そこで、コスト面もかんがみた上で、最適な樹脂・プラスチック加工への切り替えを提案した。
結果・補足情報
高精度な樹脂・プラスチック加工を施す範囲を減らせたことで、樹脂・プラスチックの加工コストを大幅に削減できた。 また、今後、同様の案件が発生した場合の樹脂・プラスチック加工コスト増も未然に回避できたということで大いにお喜びいただけた。
安全な設計を求めるあまり、高精度な樹脂・プラスチック加工を不必要な範囲にまで施してしまうケースは少なからず存在します。 この樹脂・プラスチック加工は何のために施すのか、どの範囲まで樹脂・プラスチック加工を施すとが望ましいのかを明確にし、適正な範囲に絞って樹脂・プラスチック加工を行うことがコスト削減につながります。