相談内容
設計図を元に樹脂・プラスチック部品を製作してほしいと依頼を受けた。(もともとは金属製の中枢部品を、樹脂・プラスチックに置き換えることで軽量化したいという内容であった。)
トラブルの概要・背景
依頼内容に従って樹脂・プラスチックの製作を行うべく図面を確認したところ、指示通りに樹脂・プラスチックに加工を施してしまうと、樹脂・プラスチックの曲げ加工がイメージ通りに加工することが出来ず、 穴あけ加工の際、穴ピッチが公差から大きく外れかねない仕様となってしまっていた。原因は、樹脂・プラスチックが金属と同様に曲げを施すことが難しいことが考慮されずに仕様の決定がなされていたことにあった。(≒金属と樹脂・プラスチックとの材料特性の違いを十分に把握しないままに発注をしてしまっていた。)
提案事例内容
正確な曲げを実現するためには樹脂・プラスチックの曲げ加工について、加工方法自体を変更する必要があった。 具体的には、樹脂・プラスチックにⅤ溝を入れて加工する方法をご提案させていただいた。これによりイメージ通りの精度の曲げを実現、 その後の穴あけ加工も正確に施すことができる。
結果・補足情報
樹脂・プラスチックに対して精度を要求する案件(取付穴など)に対応する中でブラッシュアップしてきたノウハウを活かした提案に、高い評価をいただけた。
加熱により樹脂・プラスチックを軟化させるタイプの曲げ加工では、冷える際に変形してしまうのが樹脂・プラスチック材料の特徴です。 この点を理解した精度の高い曲げ加工ノウハウを有しているかどうかは、樹脂・プラスチック加工業者のレベルを把握する上で一つの試金石ともいえます。